<Header>
<Author: 杜甫>
<Title: 望岳>
<Format: 格式不明>
<Year: 1988>
<BookName: 唐詩三百首詳解  上卷>
<Translator: 田部井文雄>
<style: 現代文有假名>
<style2: 日本現代譯文附假名標注>
<TranslatedTitle: 望岳>
<BookPage: 283>
<UsedPage: 1>
<Feature: 0>
<End Header>
<Poem>
西岳崚嶒竦處尊，
諸峰羅立如兒孫。
安得仙人九節杖，
拄到玉女洗頭盆。
車箱入谷無歸路，
箭栝通天有一門。
稍待西風涼冷後，
高尋白帝問真源。
<End Poem>
<Translation>
泰山（たいざん）とは、そもそもいかなる山であろうか。斉（さい）の国（くに）と魯（ろ）の国（くに）とにまたがって、その山（やま）の青（あお）さは続（つづ）いて尽（つ）きることがない。天地創造（てんちそうそう）の造物主（ぞうぶつしゅ）が、世（よ）に比類（ひるい）なき霊妙（れいみょう）さをここに集（あつ）め、天地（てんち）の間（あいだ）にあって万物（ばんぶつ）を生（しょう）ずる陰陽（いんよう）の二気（にき）が、この山（やま）をめぐって暗（くら）い夜（よる）と明（あか）るい朝（あさ）とに分（わ）け生（しょう）ぜしめている。

わが胸（むね）を突（つ）き動（うご）かすかのごとく、重（かさ）なる雲（くも）はこの山（やま）に生（しょう）じ、目（め）をかっと見開（みひら）いて、ねぐらに帰（かえ）る鳥（とり）の、山（やま）の彼方（かなた）に吸（す）いこまれる姿（すがた）を見送（みおく）る。いつの日（ひ）にかは必（かなら）ずこの山（やま）の絶頂（ぜっちょう）をきわめ、周囲（しゅうい）の多（おお）くの山々（やまやま）を一望（いちぼう）に見渡（みわた）して、群小（ぐんしょう）のものとして見下（みお）ろすことにしよう。
<End Translation>